1: ※会議の概要
2: ◯委員長 ただいまから
予算等審査特別委員会を開会いたします。
それでは、これより質疑を行います。
昨日に引き続き、第14号議案平成8年度仙台市
一般会計予算第1条
歳入歳出予算中歳出第8款土木費、第12
款災害復旧費ほかについてであります。
グローバルネット仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔
鈴木勇治委員、質疑席に着席〕
3: ◯委員長 では、発言願います。
4:
◯鈴木勇治委員 私は、土木費中都市計画費、緑政費についてお伺いいたします。
一昨日になりますでしょうか、我が会派の
菅原敏秋委員が農業面等からの都市の
魅力度アップについての質問をなさいましたが、私は交通基盤の面から
魅力度アップを早急に進める必要があるのではないかと考えておる一人でありますので、まず
東西交通軸の構想についてお伺いいたしたいと思います。
東西交通軸の南西ルートにつきましては、長年交通問題で悩んでおります
南西地域住民は、これまで元市長、前市長、そして現市長の公約であり、その実現を千秋の思いで待ち望んでいるものであります。調査につきましては、昭和56年に行って以来現在まで約15年間、さらに
モノレール等の調査からでも約10年近くたっているわけですけれども、ここでまた方針転換ということになりますと調査期間が必要となってきまして、その調査期間もまた不明となってくるというわけでございますが、待たされ続けている
南西地域住民は、市はただ引き延ばしだけをねらっているのではないかとその不信感が出ているとの声も聞きます。
そこで、なぜ今回の結論に至るまでにこのような期間が必要であったのか。また、詳しくわかりやすく説明をいただきたいと思います。お願いします。
5:
◯都市整備局次長兼計画部長 この東西軸でございますけれども、委員御指摘のように昭和50年代から
地下鉄南北線を含みますいわゆる鉄軌道網のいろいろな論議等々があったわけでございますけれども、今お話のように本格的に事業化を意識した検討と申しますか、そういうものは昭和60年、61年の
モノレール等調査であったというふうに私どもは認識をしておりまして、当時は地下化される仙石線にあわせまして仙台駅から西公園、この区間を東西線というふうに呼んでおりまして、さらに西公園から八木山を経まして茂庭台に至る
モノレール等を南西線と、この二つを組み合わせて検討を行ってきたわけでございます。これが一つの流れでございました。
しかし、御案内のように平成3年度におきましていろいろな検討の結果、仙台駅から西公園までの
地下鉄東西線の事業化というのが事業手法その他で非常に難しいというような判断をしたわけでございまして、それまで西公園以西で検討していた
モノレール等南西線、これを仙台駅まで延長いたしまして、さらに将来の東側の発展、都市軸のことを考えますと、さらにそこから東部へまで延伸していく、いわゆるスルー案ということに大きく方針変更があったわけでございます。
この方針に従いまして、平成3年から平成6年度まで、この4年間にわたりまして仙台駅から八木山南間、いわゆる南西ルートの今度は事業化の検討区間ということでさまざまな調査を行ってきたわけでございまして、昨年南西ルートのみの早期の事業着手は難しいと、厳しいという判断に至ったわけでございます。これを受けまして、平成7年度は東西一体での事業化の可能性につきまして見きわめをつけるための検討を行ってきたと、こういう経過でございます。
6:
◯鈴木勇治委員 次に、これまでの調査結果の蓄積を踏まえまして、今後の事業化に向かって平成8年度調査費を計上しているわけですが、平成8年度はどのような調査を予定しているのかお示しいただきたいと思います。
7:
◯都市整備局次長兼計画部長 平成8年度におきましては、
東部方向ルートを含めました
東西交通軸の
路線計画策定のための調査並びに事業採算性を高めるための
東西交通軸と一体となるまちづくりに関する基礎調査、これは東部の発展方向でございますとか、土地利用上の課題の抽出、それから鉄軌道系と一体となったまちづくりのあり方と申しますか、そういったことを主体にいたしまして基礎調査を行うわけでございまして、あわせて関係機関との協議、調整等に要する検討調査と申しますか、そういうことを行う予定でございます。
8:
◯鈴木勇治委員 それで、ただいま関係省庁との協議というお話が出てまいりましたが、関係省庁との協議、手続等についてお伺いいたしたいわけですが、事業化に至るまでに道路の整備やまちづくりの整合を図ることなど、いわば地元での整理可能な課題と建設省、運輸省の所管の調整やその後の
事業そのものについての協議手続などの課題があると思うわけですが、いったいどのような協議、調整、手続があるのか、お示しいただければと思います。
9:
◯都市整備局次長兼計画部長 関係省庁との協議、手続等でございますけれども、いろいろ委員御指摘のようにございまして、例えば建設省の所管の事業でお願いするということになりますと、これは
インフラ補助と申しまして、軌道法によります建設省事業で行うということになりまして、その区間につきましてはそういった建設省との協議が必要でございますし、
地下鉄南北線のときのように地下鉄事業の補助をいただいてやるということになりますと、これは運輸省の所管事業ということになるわけでございますので、この両省との新
交通システムそのものについての協議をいろいろ行わなければならないということが一つあるわけでございます。
さらに、再三いろいろな形で御報告申し上げておりますように、採算性ということが非常に重要なことになりますので、その際自治省との起債等に関する協議、こういったものもあわせて行うわけでございます。
また、これらの事前の協議と申しますか、そういったものをある程度進めてある程度の認知といいますか、そういうものをいただきますと、今度は建設省に対しては特許という形になりますけれども、その特許を申請するような運びになってくる。一方運輸省の方は同じようなことなんですけれども、これは免許ということで、これは地下鉄の南北線と同じようなことでございますけれども、そういう形でこういったものを受け、さらにはもう少し詳しい検討をした上で設計をいたしまして、いよいよ工事の施行認可というものをさらにいただいていくわけでございます。
さらに、この東西軸に関しましては、御存じのようにただいまは仙台駅から西公園までの
地下鉄東西線という昔の形と申しますか、そういうことで実は
地方交通審議会の答申を受けてございまして、これを今の仙台市の考え方に沿った形でオーソライズをしていただかなければならないと、こういう手続が必要でございます。
さらに、先ほど申し上げましたように、まちづくりということにつきましては、市の新しい総合計画の中で位置づけも必要でございましょうし、実際にそれをいろいろと町を立ち上げていくということになりますと、具体的には用途地域の変更でございますとか、その他もろもろのそういった土地利用に関する変更手続が出てくる。あわせて、川内旗立線につきましては、ただいま大学といろいろ鋭意協議をしておるところでございますけれども、これも新交通とは別に道路は道路で
都市計画決定変更に向けて協議をしなければならない。その際
環境アセスメントでございますとか、実施設計でございますとか、そういうものを進めながら、こういった諸手続が必要であるということでございます。
10:
◯鈴木勇治委員 手続の内容などについては今御答弁いただいたわけですけれども、新
交通システムの先進都市の事例、こういったものなどから免許申請までどのくらいの期間が必要なのか、この辺のところについての見通しは何とか事例を踏まえてつけられるのではないのかなと思うんですが、この辺の見通しについて御所見があればお願いしたいと思います。
11:
◯都市整備局次長兼計画部長 実は、他都市の事例ということでございますけれども、同じような事例が広島市であったわけでございますけれども、必ずしもその例が仙台に当てはまるかどうか、なかなか判断の難しいところでございまして、さらに先ほど来、いろいろ仙台には仙台の課題と申しますか、たくさんの課題があるわけでございまして、現時点では本会議でも御答弁申し上げましたように、なかなかいつそういった時期が来るのかということについては明らかにできないような状況でございまして、大変申しわけございませんが、御容赦をいただきたいということでございます。
12:
◯鈴木勇治委員 それでは、これまで事業化の大きなネックの一つとされてきました川内旗立線についてでありますけれども、東北大学との協議が進展しているというふうなことも聞いております。南西地域の住民にとって、新
交通システムは時間がかかるというふうなことになるとすれば、まずこの道路整備でも早急に行っていただけないかというふうな考えが出てくるのは当然なのかなというふうに思うわけですけれども、川内旗立線についても地元で整理できる課題と、それから
都市計画変更等の手続の課題があると思うんですが、手続の内容と、そしてそれが着工にどう関係してくるのか伺いたいと思います。
13:
◯都市整備局次長兼計画部長 私どもきょうまでいろいろ進めてくる中で、確かに建設省と正式な協議の場までは至っていないわけでございますけれども、事前の御指導と申しますか、そういった形でいろいろお話を伺っている中で、私どもの考えていたよりも若干厳しいお話をいただいておりまして、それは実は道路を先に施行するということにかかわることでございますけれども、その際都市計画の変更が、道路自体の変更が必要でございますけれども、そのためにはこの路線については「新
交通システムありき」というようなことで、先ほど申し上げましたように60年と61年の
モノレール等調査というのは、建設省の補助事業でやっているわけでございまして、その辺のことがございまして、道路だけ先行してやるということになっても、新
交通システムのある程度の目安がつかなければ
都市計画変更がなかなか難しいのかなといったような感触も実はございまして、もちろん大学とのお話を鋭意進めるわけでございますけれども、その間そういった状況も逐次建設省の方に御報告を申し上げながら鋭意進めてまいりたいと考えておりますけれども、そんなようなことで非常に新
交通システムのある程度の見通しとこの道路の変更あるいは事業の着手というのが絡んでくる関係になるのではないかというふうに私どもは考えております。
14:
◯鈴木勇治委員 いろいろお伺いいたしましたが、事業化の見通しまでにはかなり困難でしかも期間を要するというふうなことでありますが、唐突で大変恐縮なんですが、またお疲れのところ大変恐縮なんですが、市長にお伺いいたしたいわけですけれども、このような困難な問題の中、以前に
決算等特別委員会でもお話しいただいたんですが、この事業については必要不可欠な事業であると明言しておられたわけなんですが、今後こういった困難な状況の中どうしてもやはり市長のリーダーシップと申しますか、その辺の判断というのが必要になってくるのかなと思うわけですけれども、今後の進め方について市長の御決意と申しますか、御所見があればお願いいたしたいと思います。
15: ◯市長 この事業は、仙台市の将来の都市形成にとりまして必要不可欠な事業というふうに認識をいたしておりますし、その実現のためにはおっしゃるようにさまざまな問題解決も必要であろうとは思います。いろいろな問題が立ちはだかることはあらかじめ覚悟はいたしておりますが、未来のためにぜひこれは強い決意で進めたい、こう考えております。
16:
◯鈴木勇治委員 それで次に移らさせていただきますが、未整備公園の整備についてお伺いいたしたいと思います。
まず、仙台市の都市公園の整備についてでありますが、計画の基本目標と現状についてお尋ねいたしたいと思います。
17:
◯緑政部長 都市公園整備の目標につきまして、総合計画2000におきまして平成12年度に市民1人当たりの公園面積が10平米になることを目標に定めて整備を進めているところでございます。
現状につきましては、平成7年4月現在で市民1人当たり7.7となっております。
18:
◯鈴木勇治委員 今お示しいただいたんですが、おわかりのとおり目標と現状に当然差が出ているわけなんですが、お示しいただいた目標、これは達成できるのかどうか、お伺いたいしたいと思うんですが。
19:
◯緑政部長 事業の促進を図るため、建設省に対しても国庫補助の増額などお願いしたりいたしまして、国土庁等の事業を模索するなど、財源の確保に努めている一方、使われなくなったりしている水質の悪い悪化したため池を一部埋め立てしたりして残りの水面を再生させるなど、用地費をかけない
公園整備手法をもって目標達成に努めておるところでございます。目標達成はできるものと考えております。
20:
◯鈴木勇治委員 さらなる努力をお願いしたいと思います。
それで次にですが、市内に公園用地として確保されていながら未整備で、まだ供用開始がなされていないようなところが幾つかあると思うんですが、そのようなところがどの程度あるのか、概数で結構ですのでお示しいただければと思います。
21:
◯緑政部長 街区公園として利用できる公園予定地は25カ所で、約12ヘクタールでございます。
22:
◯鈴木勇治委員 ちょっと話が戻るかもしれませんが、さきにお尋ねした達成目標の中で、余り大きな面積を占めているようではなさそうなわけなんですが、せっかく土地が確保されているのに空き地のまま何年もそのままというのはいかにももったいないような気がするわけです。これらの未整備区域の整備の年次計画や基本的な考えがあれば、お示しいただきたいと思います。
23:
◯緑政部長 平成8年度から始まる第6次
都市公園等整備5箇年計画の中で計画的に整備を進めてまいりたいと考えてございます。
24:
◯鈴木勇治委員 いわゆる公園整備は、道路や下水道などと並んで大変重要な都市施設の一つであることは言うまでもないわけですが、このような
都市施設整備の際、最も大きなネックになるのは用地問題だというふうなことになるわけですが、用地が片づけば道路などは終わったも同然と言われるぐらいなほどなんです。そのような中で、用地問題のないこのような未整備公園は、優先的に整備していただいて市民に開放していただければと考えますが、この辺はいかがでございましょうか。
25:
◯緑政部長 私どもといたしましても、先ほど申し上げましたように平成12年度に市民1人当たり10平米を目標に進めているところでございますが、今後も計画的に整備を行い、早期に市民に開放してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
26:
◯鈴木勇治委員 早期にひとつよろしくお願いしたいと思います。
それで、最後にもう一つお尋ねしたいんですが、先ほども申し上げましたとおり、都市において道路や下水道、公園などは最も基礎的な欠くべからざる公共施設ではないのかなと思うわけですが、また、これを別な視点から見るならば、これらの公共施設は都市の財産なわけでございます。言いかえれば富とでも言えるわけなんですが、しかるに富の偏在、これは好ましくないというふうに言えるわけですが、そのような目で公園を見た場合、これもいろいろな点で前々から言われていることだと思うんですが、どこで分けるかは別にして北と南と分けて考えると、どうも南の地域は北の地域に比べてそのバランスがちょっと崩れているようによく言われているわけですが、現在計画が進んでいるものを見ても、北は水の森、それから七北田、大堤公園などが用地買収を伴って大きな投資がなされておるわけですけれども、さて南を見ますと、
中田中央公園だけですね。
また、公園に近いものとしても総合運動場というようなものも北というふうなことになっているわけです。南の方に住まいしている者としても、ちょっと寂しいなという感じがするわけですが、街区公園や近隣公園は大規模な宅地開発が北に集中してきたということもありまして、近年の都市形成の流れの中で設けられてきたということもあって、何ともやむを得ないのかなというふうな点もあるわけですけれども、この公共財産の偏在というものが北西部の住宅団地の中に交通公園的な施設をつくろうという計画に対して、いろいろ反対運動もあったりなんかしたというふうなことも聞いているわけです。政令市移行後もう8年たっているわけです。そろそろこの辺のバランスも解消していかなくてはないのかなと考えているわけでございます。
しかし、今日の経済状況等からしても、非常に財政的に厳しいというふうなこともわかるわけですが、決して七北田公園のような大きい公園という大型の投資を必ずしも期待するわけではございませんけれども、この辺は次の好景気の時代に回すとしても、せめて南の地域に幾つかの標準的な規模の公園を、いわゆる街区公園とか近隣公園の配置をぜひお願いしたいというものでありますけれども、この辺はいかがお考えでしょうか。
また、用地費の要らない公有地に着目すれば、例えば名取川の河川敷、この辺の活用と、それからこの辺の河川緑地の整備をあわせて希望いたしたいなと考えているわけですが、実現の可能性について御所見をいただければというふうに思います。
27: ◯建設局長 南の方に標準的な街区公園や近隣公園というお尋ねでございますけれども、確かに委員おっしゃるとおりこういうものについては区画整理等によって編み出される部分が多々ございます。私どもも北の方だけというような考え方は毛頭ございませんで、おっしゃるとおり中田の公園についてもかなり大きなものを今現在一生懸命進めているところでございまして、昨年などは近隣公園としての天沼公園なども開園したわけでございますし、また長町南1丁目についても街区公園等を進めるべく現在準備中でございます。
また、旗立地区につきましては、五つの堤がございまして、おおよそ32ヘクタールくらいになるのではなかろうかなというふうに考えてございますけれども、これについても地元の協力も必要でございますので、既に説明会にも入ったところでございますので、私どもとしましては先ほど部長から申し上げましたけれども、平成12年1人当たり10平米という目標を掲げてありますので、これに向かってより一層、また委員御指摘の内容も踏まえながら進めてまいりたいというふうに考えてございます。
また、名取川の件でございますけれども、基本的には建設省の直轄河川ということで整備しているわけでございますけれども、当然この中には低水敷、高水敷というつくり方になりまして、私どもとしては整備した後の高水敷を利用しながら広瀬川と同じような河畔に河川公園等をつくるべく従来からも建設省の方にも御要望申し上げてきたところでございますし、今後は整備した箇所からこういうものについて左右岸の問題がちょうどありますので、その辺も考慮しながらより一層河川整備に努力していただくように機会をとらえながら国の方にも要望してまいりたいと思いますし、先ほど申し上げたとおり、終わった箇所について逐次整備について進めてまいりたいという考えでございますので、御理解賜りたいと存じます。
28:
◯鈴木勇治委員 ぜひ名取川の河川敷の公園、そして旗立の親水公園、英知を結集していただいて早急に整備をしていただきますようお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。
29: ◯委員長 次に、
自由民主党市民会議から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔
西澤啓文委員、三浦良委員、渡辺博委員、質疑席に着席〕
30: ◯委員長 順次発言願います。
31:
◯西澤啓文委員 私は仙山線の立体交差に関する調査に関連してお伺いさせていただきます。
現在、我が仙台市において、
都市計画道路整備率は約5割強であります。政令市の中でも80%強の札幌市、そして70%強の広島市よりも相当におくれている現状にあります。また、市街地の
平均走行速度は約12キロと20キロを超える札幌市、17キロ近くの広島、福岡市に比べまして、これもまた深刻な状況にあります。現在の市内中心部に向かう通勤、
通学ラッシュ及び日中時の渋滞状況に関する当局のお考えについて、まずお伺いさせていただきます。
32:
◯道路部長 交通渋滞は都市の諸活動や生活環境等に悪影響を及ぼしており、早期に問題の解決を図るためにも重点的な取り組みが必要な課題と考えております。
発生原因につきましては、さまざまな要因が考えられますが、本市に対する
各種都市機能の集積が進み、中でも
商業業務機能の
一極集中傾向が近年ますます強くなっていることから、これに伴って増大する交通需要に道路や
公共交通機関の整備が対応しきれずに発生しているものと考えております。
御質問の市中心部は、朝は通勤、通学交通、日中は業務交通により終日渋滞しておりますが、通勤、通学には
公共交通機関の利用を促進する等、特性に応じた渋滞対策が必要と考えております。
33:
◯西澤啓文委員 その中で、特に渋滞のひどい南北及び東西を結びます仙山線を横断する道路計画についてお伺いをさせていただきます。
こちらの方にパネルを持ってまいりましたが、こちらが仙山線でございます。それで、一番東側が
北四番丁岩切線でございます。ここの中江の踏切のところで仙山線を横断しているわけでございます。それで、少し西の方に参りまして、
花京院通南光台線、これが南光台のところから抜けてまいりまして東照宮のところの踏切を通るのでございます。それで、そのさらに北に参りますと仙台駅と旭ケ丘線、これは旭ケ丘の駅のところから上杉の方を抜けていく道路でございます。それから、上
杉山通東仙台線、これは今北仙台駅のところの再開発事業の部分にかかる仙山線に平行で抜けている道路でございます。それで、一番西側にありますのが
北四番丁大衡線、北山のガードの下をくぐる予定になっている計画線でございます。
それでは、今お話し申し上げました踏切、ガード周辺で着工中の5路線について、それぞれの着手時期、そして完了時期、そして仙山線の今後の横断方法についてお伺いさせていただきます。
34:
◯道路部長 御指摘の5路線のうち、現在事業に着手しております
花京院通南光台線につきましては平成12年度、
北四番丁岩切線につきましては平成14年度に完成を予定してございます。仙山線とは高架化が実現するまでの間は、当面踏切で考えております。
仙台駅旭ケ丘線につきましては、仙山線を立体で横断する計画となっておりますが、事業の着手時期はまだ未定でございます。
北四番丁大衡線につきましては、現在
トンネル構造で仙山線の下を通過する方向で検討を進めており、諸課題の対応策が整い次第事業に着手する予定ですが、完成までにはまだ時間がかかるものと考えております。
また、北仙台再開発関連で整備いたします上
杉山通東仙台線につきましては、平成10年度の事業完了を目標に進めております。
35:
◯西澤啓文委員 今の質問に関連して、着手時期が未定の路線がある現状を踏まえまして、今の5
計画道路各線による長期、中期的な……、一番最初に申し上げました渋滞解消が可能なのかどうか。また、現在のラッシュ時の渋滞状況のひどさを見たときに、早期の緩和策というものをお考えになっておられるのかどうか、お伺いをさせていただきます。
36:
◯道路部長 お話がございました
都市計画道路が整備されましても、渋滞緩和に大きく寄与するものと考えておりますが、仙山線の踏切が残ることや交通容量を上回る交通需要があることから、渋滞解消が可能とは考えておりません。
早期の緩和策につきましては、道路の整備が近年用地取得の難しさ等からますます長期化する中では、今後取り組みを強化すべきと考えております。このため、関係機関によりまして宮城県新渋滞対策連絡協議会を平成5年度に設置いたしまして、短・中期の渋滞緩和策といたしまして、公共交通の利用促進や時差通勤、バスレーンの機能確保等、交通需要の側をマネジメントする各種施策への取り組みを進めております。
37:
◯西澤啓文委員 そうしますと、道路渋滞の原因の一つであると考えられます仙山線について、当局はどのようなお考えでいらっしゃるんでしょうか、お伺いいたします。
38:
◯道路部長 仙山線につきましては、一踏切当たりの交通遮断時間が1日2時間40分にも及んでおることから、早期に立体化が必要と考えております。
また、自動車交通から
公共交通機関に乗りかえてもらうためにも、利便性の高い鉄道であるべきと考えております。
39:
◯西澤啓文委員 それでは、仙山線の北山ガードについてお伺いいたします。
私も長年あそこのガードの部分だけが狭まっていまして、通行を不便にしているのかというのを非常に疑問に思ってきていたわけですが、これは多くの方がやはり同じように思っておられる現状にあると思います。その意味で、早期の渋滞対策というのが難しいというお話でございましたので、この北山ガードの拡幅なんかをしまして、市民の利便性を少しでも図るといったことも早期の対応として考えていくべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
40:
◯道路部長 北山ガードは、前後の道路より狭いためボトルネックとなっておりますが、本箇所の整備に関しましては、
都市計画道路北四番丁大衡線の工事と一緒に改良する予定となっております。
しかしながら、
北四番丁大衡線を供用する前に工事を行うことは、交通規制を伴うことなどから渋滞にさらに拍車をかけることとなるため、現在のところ難しいものと考えております。
41:
◯西澤啓文委員 なるべく早く、あそこのところは私が物心ついてからあのままのような気がしますので、対応をお願いしたいと思います。
それでは、今申し上げた5線のうちで一番早く、平成10年ということで事業完了する予定の上
杉山通東仙台線について、早期渋滞緩和の観点からお伺いしたいと思います。
この道路ができることによって、ラッシュ時の荒巻、堤町方面から流れ込んでくる通行車両をさばくことができるというふうにお考えになっておられるのでしょうか、お伺いいたします。
42: ◯街路課長 御指摘の路線の整備につきましては、現在事業中の再開発事業で整備いたします区間と、私ども街路事業によりまして整備する区間に分かれております。
再開発事業で整備する区間につきましては、都市再開発課において関係機関と交通処理等につきまして調整を行っているところでございますが、御指摘の
都市計画道路元寺小路七北田線、いわゆる現在供用中の県道仙台泉線ございますが、ここに至ります区間約140メートルにつきましては街路事業で行うということで担当をしております。この路線につきましては、平成8年度に測量及び詳細設計を行いまして、その後交通管理者と協議をしてまいる予定であります。
現在のところは、県道仙台泉線との交通処理方法は信号のないかつ左折のみの取り扱いの意向と伺っております。したがいまして、このようになりますと、委員御指摘のような交通は制限を受けるものと考えております。
43:
◯西澤啓文委員 そうしますと、元寺小路七北田線の現在の渋滞状況を見据えまして、今の上
杉山通東仙台線よりこの線に通勤車両が流入することが可能なのかどうか、お伺いをさせていただきます。
44: ◯街路課長 現在の状況では、県道仙台泉線の交通量から見まして、車の流出は制限を受けるものと思われておりますが、周辺の交通信号制御等の方策につきまして、今後の協議の場でお願いをしてまいりたいというふうに考えてございます。
45:
◯西澤啓文委員 先ほどのお答えの中で交通管理者との協議というのが今後必要になってくると思うんですが、右折ができないという状況だとしますと、この点について交通管理者の了解を得られるのかどうか、お伺いさせていただきたいと思います。
46: ◯街路課長 現在のところは再開発課の方でいろいろ計画協議を行っておりますので、今度は私ども道路管理者の立場で交通管理者と協議を行いまして、その点を含めまして協議をしてまいりたいと考えております。
47:
◯西澤啓文委員 であるならば、着手未定区間のある
北四番丁大衡線の事業完了まで、現状のままということになるものですから、その前に早期対策として、例えば北仙台駅の下を南北に抜けるような計画道路の必要性はないのかどうか。平成13年には既に完成しておることになっております青葉区の体育館がありますが、これを国体で体操競技の練習場として使用するというふうにお伺いしておるわけでございます。そんな中で、通常の市民の利用を目的とするのが当然でございますけれども、それにプラスとして国体開催ということからも平成13年までにこういった北仙台駅の下を南北に抜ける計画道路というものが必要と考えるわけなんですが、いかがでしょうか。
48: ◯計画課長 確かに仙山線北側の渋滞緩和ということを図るためには、踏切によって遮断されない道路が北仙台駅付近に必要ということで考えておるわけなんですが、北仙台駅の駅舎の下を抜く計画道路ということになりますと、実はそれ自体が大規模な工事としまして大きな事業費と期間──期間というのは覚書締結から事業完了まで約8年ぐらいの期間がかかるというふうに見込まれるわけなんですけれども、そういった問題、それから地下鉄とかJR線の乗り継ぎに必要な駅前広場の確保の問題、それから駅舎の移転先など難しい問題が多々あることから、将来の仙山線立体化を含めて総合的な観点から検討していく必要があるのではないかというふうに考えております。
49:
◯西澤啓文委員 なかなか難しいことはわかりますが、ぜひやはりあの辺の渋滞というのは本当に慢性化しておりますし、地域の要望というのも御当局の方にも上がっている現状もありますので、お踏まえをいただいてのぜひ御検討ということをお願いさせていただきたいと思います。
それで、確かに長期的に見れば現在市当局が進めておられます5計画路線整備が完了しまして、それでまた副都心機能を充実させて現在整備中の自動車専用道路相互を結節して、相互のネットワークを図る。そして、都心への車の流入を減らすという方策というのは非常に効果が大きいものだと思います。しかしながら、毎年毎年日々ふえていく流入車の数を考えてみますと、早期の渋滞緩和策もやはり必要なのではないかというふうに考えるわけです。
ただ、難しくなってきております買収による幅員の拡幅というような形での平面的な対応ではなくて、周辺団地部の人口拡大が今後進むわけですが、これによる日々のラッシュ時のさらなる流入車両の増加に対応するためにも、中心部へ向けての道路の例えば高架化といった立体的な対応も考えるべき時期に来ているのではないかというふうに思うわけであります。
例えば共同溝工事やっておりますけれども問題はありますが、幅員が50メートルあります東二番丁通とかあるいは幅員が27メートルあります元寺小路七北田線などを利用しまして、高架化を図るといったような計画であります。今回の仙台都市圏総合都市交通計画協議会の策定いたしましたマスタープランによりますと、この中で東道路は計画中ということでございますし、また西道路については既設ですので触れませんけれども、北道路、南道路というこの二つの道路を例えば高架にすると。そして、特に広瀬通とか青葉通、南町通といったようなところにランプをつくるのではなくて、全く例えば台原から市立病院前までノンストップで行けるという、例えば陸橋の長いものを考えるというようなことも必要なのではないかと思うわけでございます。そうすることによって、市中心部を通りまして、南方向にあるいは北の方向の目的地に向かう意思を持つ車、これは通勤時においても考えられる話なんでございますが、この道路を利用すると思いますし、これによっても慢性的な渋滞対策になり得るのではないかと思いますが、やはりこういった考え方というのはいかがなものか、お伺いさせていただきます。
50: ◯建設局長 道路の高架化のお尋ねでございますけれども、一般的に高架の道路自体が大きな構造物に実態としてならざるを得ないというのが本音でございます。一般道路の、特に接続部あるいは屈曲部については特に大規模な構造となることから、この結果当然費用も膨大になるというふうに理解しておるわけでございます。
また、既存の一般道路に対する影響も当然、さらに拡幅という問題も当然出てくるわけでございまして、仙台市の中心部での通常の用地買収以上に逆にかかるような状況もあり得ることでございます。
したがいまして、仙台市の都市構造自体の大幅な変更を伴うということ自体も問題が大きいと理解しておるところでございます。したがいまして、私どもの道路の高架化につきましては、現在指定されてあります地域高規格道路で進めてまいりたいというふうに考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
51:
◯西澤啓文委員 私も素人考えではございますけれども、例えば道路というのは遠いところから1車線、そして中間で2車線、中心に入って3車線というふうに道路が広がっていかないとなかなか渋滞の緩和というのは難しいわけでございます。その中において、中心部の拡幅というのは地価が下がっておりますけれども、やはり地価が非常に高いわけですし、1軒1軒の対応ということで非常に時間を要する対策になるかと思います。その意味で、ぜひ高架化というのも御検討いただく中に入れていただきたいというふうに思うわけでございます。
では、次に進ませていただきます。
現在仙山線は上下93本、1日2万8000人の利用客がおるわけであります。そして、乗客数は昭和62年の約2倍にふえているわけであります。これは、やはり電車の時間の正確性によるものと思いますし、また、先ほど来のアクセス道路の整備のおくれもやはり一因として考えざるを得ないのではないかというふうに思います。
つきましては、現時点での市民の足としての仙山線の位置づけに対する当局のお考えをお伺いさせていただきたいと思います。
52: ◯都市整備局長 仙山線の位置づけでございますけれども、この仙山線は仙台-山形間を結びます都市間交通であるというだけではなくて、仙台市の交通体系の一端を担います軌道系の骨格交通機関であるという認識に立っています。近年の西部地域におきます各種の需要に対応するための、これまた貴重な
公共交通機関ではないかというふうに考えております。
53:
◯西澤啓文委員 平成8年度1930余万円の調査費がついておるわけでございますが、今回何を御調査をされるおつもりなのか、お伺いをさせていただきます。
54: ◯交通計画課長 平成8年度の調査内容でございますけれども、中江-北仙台間の単線による連続高架化と北仙台駅前広場等、これの関連施設や高架下利用計画等についてJR東日本と協議を行いながら全体的な
基本計画を策定していきたいと、かように考えてございます。
55:
◯西澤啓文委員 では、今回の高架化計画を立てられた基本的なお考えについてお伺いさせていただきます。
56: ◯交通計画課長 今回の高架化計画の基本的な考え方についてでございますが、中江-北仙台間における
都市計画道路との立体交差化を図ることで、鉄道による地域分断解消を目指しております。
そして、また、各所における交通問題の解決や排気ガス等による環境問題の軽減にも配慮しまして、良好な市街地形成を目的とするものでございます。
57:
◯西澤啓文委員 後ほどお伺いする予定でおりますが、仙台-愛子間の複線化計画の中で、中江-北仙台間の部分複線化と高架化を同時に施行する場合と、それぞれを時期をずらして施行する場合とではどのような違いがあるのか、お尋ねをさせていただきます。
58: ◯交通計画課長 中江-北仙台間の複線化、高架化、これを同時にする場合と、それぞれ時期をずらしてする場合の御質問ですけれども、高架化と複線化、これは別な事業目的で異なってございます。
それで、これらを比較するというのは、二つのことを比較してみますと、同時施行の方が経済的かつ効率的であるばかりでなく、住民の方々の理解も得やすいものと、かように考えてございます。
59:
◯西澤啓文委員 中江-北仙台間の連続高架化は、実現までに長期にわたるものと考えざるを得ないと思います。その意味で、前提的な渋滞緩和策として、先ほど地図でもごらんいただきました中江の踏切、それから東照宮の踏切、そして北仙台駅部の部分高架を先に行うということはいかがなものなんでしょうか、お伺いさせていただきます。
60: ◯交通計画課長 渋滞対策からすると、確かにそのような御意見もございます。鉄道の特殊性や工事の手戻り、住民の方々の理解、工事による迷惑等も考えますと、一括施行が適当ではないかと判断したところでございます。今後はなるべく早い時期に事業化ができるように努力してまいりたいと、かように考えてございます。
61:
◯西澤啓文委員 それでは、視点を変えまして、現状の北仙台駅において、まず南側にありますJRの駅舎を市営バスプールと、それから
地下鉄南北線と直結する位置に例えば移転をすると。そうすることによりまして、今富沢でテストしておられます結節機能を一層強化するためのいわゆるバスアンドライドを北仙台で実現をしまして、それぞれの利用者の利便性を高めることは市長の所信表明にありました人にやさしいまちづくりをというお考えにも合致することになるわけなんですが、その分車での通勤から公共交通の利用に切りかえる利便性が高まりますので、市民がふえて、現在の渋滞緩和にもつながると思うんですが、この点についてはいかがでしょうか、お伺いさせていただきます。
62: ◯交通計画課長 現状の駅舎の移転ということでございますけれども、これはJRの事業でございます。今回の高架化計画の中で、これらを相互の効率的な結節に配慮しながら協議をしてまいりたいと考えてございます。
63:
◯西澤啓文委員 それでは、次に仙山線の仙台-愛子間の複線化事業の見込みについて、お伺いさせていただきます。
64: ◯交通計画課長 当区間の複線化でございますが、これは当市にとっても大きな意義を持つものでありますので、今後とも引き続きJRに要望してまいりたいと考えてございます。
65:
◯西澤啓文委員 副都心形成による都心部への人口の流入を減少させまして、それで都心部への一極集中を是正するという目的での愛子副都心構想実現にこの複線化というのは不可欠であると思うんですけれども、この複線化と中江-北仙台間の単線高架化との関連性についてお伺いいたします。
66: ◯交通計画課長 仙台-愛子間の複線化のお尋ねでございますけれども、中江-北仙台間の複線化については、高架化計画の中でJRと協議をしてまいりますけれども、北仙台-愛子間については別途JRに働きかけてまいりたいと考えております。
67:
◯西澤啓文委員 ただいまの複線化とそれから高架化というのは事業主体が異なるというふうに伺っておるんですが、この点につきお伺いさせていただきたいと思います。
68: ◯交通計画課長 単線高架化と複線化の事業主体はどうなっているんだと、そういうお話でございますけれども、道路と鉄道との交差に関する運輸省、建設省協定により、既設の単線高架については都市側が事業主体になります。複線による鉄道部分の増強分についてはJRが事業主体となることになっております。
69:
◯西澤啓文委員 今のお答えですと、複線化、そして複線部分の高架化についてはJR東日本に出資を求めることになるわけですけれども、御承知のとおりJRは政府が半分出資する株式会社ではありますし、また、公共輸送機関ではありますけれども、やはり民間企業という位置づけになるわけでございます。地方公共団体、仙台市の政策とはいえ、黒字見込みが立たない事業、複線化500億から600億と言われておりますし、また、複線高架分も、単線高架分都市側負担というお答えでございますので、複線高架分に関してもJRに約150億から200億という多大な負担を強いることになるのではないかと思うんです。通常の民間企業であれば、まず黒字見込みのない事業に投資をするということは100%ないわけであります。
その中で、少なくともやはりそういう状況であるならば、市当局としましても複線化事業に対して財政支援をするというようなこともお考えいただくことが必要なのではないかというふうに考えるわけですが、これについては何か障害があるのかどうか、お伺いをさせていただきたいと思います。
70: ◯財政局長 直接の制度的な支障といたしましては、市がJRに補助金等を支出することは、地方財政再建促進特別措置法との関係で制限が加えられております。